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映画「バベル」
バベル 前売り券見終わってからの歪な印象は拭えぬまま、それでも時間が経過するとともに、じわじわと何かが襲ってくるような気がして、何やらやっかいな映画だと思う。 

神様は、人間が天にも届くような高い塔≪バベルの塔≫を築き始めたのを見て、その驕りを怒り、人々の言葉を混乱させて意志が通じないようにし、建設は中止に至った。 以後、人間は各地に分散し、それぞれの地方の言葉を話すようになった。<旧約聖書創世記第11章より>。


人が生きるうえで、最大のテーマがコミュニケーションであると私は思う。 心の底から痛切に、人は一人では生きていけないと思うし、自分以外と交わることが、多く、深く、出来る人ほど、豊かな人生を送れると信じている。 

でもそれは容易いことではなくて、むしろ、人生で一番難しいことでもある(私には)。 

他人とスムーズにコミュニケーションが取れる人生は快適だ。 自分が理解され、理解できる相手がそばにいることは幸せだし、そういう相手がたくさんいるほど、自分のテリトリーが広く確保されている証だし、「自由度」が大きいということだ。 
人間が人間としての尊厳を失わないためには、何ものにも束縛されない、自由であることが不可欠だとすると、「わかりあえる」ことが何より大切に思えてくる。

日ごろ漠然と思っていたことなのだが、今の私のこの気持ちを目の前のあなたに伝えるとしても、伝える言葉は幾通りもあるはずだ。 
私たちは、果たしてどれほど的確に、自分の気持ちを相手に伝えることが出来ているだろう。 

それに、例えば10ある気持ちのうち、いつもいつもその全てを伝えているなんてことはありえない。 7を表現したとしても、相手が受け取るのは5くらい? だとすると、最初の気持ちのうちの半分しか相手に伝わらないことになる。

心と言葉は決して一体ではない。 相手の言葉が気持ちの全てと思いがちだが、ひとが本当に知るべきなのは相手の気持ちだ。 例えば親がきつい言葉で子供を叱る時、子供は腹立たしく思いながらも、親の心配を感じ取っているはず。 しかし日常の会話から、話し手の言葉の裏を、いつでもそんな風に読み取れるわけもない。

喜怒哀楽を等身大の、しかも相手に見合った言葉で伝えることは、案外難しいものだが、正しく伝えてこそ、相手の理解が始まるのだ。 伝わらない、わかってもらえないと嘆く前に、自分の気持ちに敏感になって、語彙を増やすことが、コミュニケーションのスタートなのかも。

この映画の登場人物たちは、皆、どこか傲慢だ。 ある者はささいな意地の張り合いから、ある者は窮地を脱するために、自分を押し通そうとして、逆に行き場を失って行くように見える。
  
だが、これらの姿は特別でなく、日常の私たちだ。 わかってもらいたいのにわかってもらえない、だから突っ張る。 でもだからといってそれで理解してもらえるわけではなく、却って溝は広がってしまうのに。 
そこにあるのは「言葉の壁」ではなく「心の壁」だ。 しかも自分で築いていることに気付かない壁。

使っている言葉がどこの国のものかなんて、本当は関係ないのだろう。  
同じ言語を話すからといって、気持ちが簡単に伝わるわけではないのだ。

しかし、以上の話とチエコの話は別だ。 

チエコの傲慢さにはどうしようもない「孤独」という理由が付きまとう。 
音のない世界とは、たぶん自分だけが取り残されたような気持ちだろう。 音のない渋谷の繁華街を想像するだけでも、とっても寂しく思うのに、そんな想像では間に合わないくらいの孤独がきっとチエコの心の中にはある。 

そしてたぶん絶対的な味方であった(と思われる)母親を自殺という形で喪い、チエコの孤独は、もはや自分では埋めることが出来ないほど大きな穴になってしまっている。 閉ざされた世界にいる(いなくてはならない)彼女が、間違った方法で他人にコミュニケーションを求めたとしても、彼女を責められないどころか、彼女のその愚かしいやり方が、痛いほど悲しく、切なく、いとおしくてならない。

冒頭に書いた「歪」とはまさしくこのことで、よく言われていることらしいが、他の話と日本の話は、どうもテーマが違って見えるし、ここだけ膨らみすぎている。 並みの監督だったら、日本のエピソードだけで一本撮るところだろう。 まあ「バベル(の塔の話)」という観点から見れば一つにくくれるのか。

撃たれたアメリカ人夫婦は、事件を乗り越えて絆を取り戻すだろうし、チエコの心は父親と少しだけ近づけたかもしれない。 モロッコの少年は張り合っていた兄の命を救いたい一心から自分を投げ出したことで、少なからず観る者に救いを残した。
気の毒なのはメキシコ人の乳母で、ガエルくんの暴走さえなければこんなことにはならなかったのに。 ガエルくん、早く出頭せよ!

アメリカの議会に、メキシコとの国境に壁を設置するという法案が提出されているとか。 映画でも、メキシコへ行くにはすんなりと行けたのに、アメリカに入っていく時にはあんなことになってしまう。 もちろん不法入国問題が絡んでいることはわかる。 日本人には国境というものは感覚的にわかりにくいが、地続きでありながら言葉も文化も異なる境界線の存在が、人の心までも隔てるのか。

神様は、偏見や差別を助長するためにバベルの街の人々を散り散りにしたわけではないだろうに…。

さて、やはり一言触れたくなるのが菊地凛子さんですが、どれほどすごいのかと思っていたら…ホントにすごかった。 あの目ヂカラには圧倒された。 アカデミー賞ノミネートも当然と感じる。 裸は高校生って感じはさすがにしなかったけど、でも頑張ったなあと思う。 ま、最後のシーンまで裸でいなくてもよかったと思うけど。

あとニュースになったクラブでの光の明滅シーンですが、配給側は凝視するなとか言ってますけど、ああいうの弱い人も、サングラスかけてでも観た方がいい。 あのシーンは重要。
「バベル」公式ページ
バベル@映画生活

ゴールデンウィーク中に鑑賞 日比谷スカラ座 ★★★★
| movie theater | 23:10 | comments(0) | trackbacks(24) |
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原題:Babel 我々は十分賢くなったので、"塔を建て、天に届かせよう・・・"、そして主は町と塔を見て、言われた"彼らの言葉を乱し、互いに言葉が通じないようにしよう"・・・ アフリカ(モロッコ)、アメリカ(ロス、メキシコ)そしてア
| 茸茶の想い ∞ 〜祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり〜 | 2007/05/13 2:24 AM |
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壊れかけた夫婦の絆を取り戻すため、リチャードは、妻スーザンを誘い、モロッコを旅します。その旅の途中、バスで山道を走行中、どこからか放たれた銃弾が、スーザンの肩を撃ち抜いてしまいます。なんとか医者のいる村までたどり着きますが、応急処置しかできません。リ
| 日っ歩〜美味しいもの、映画、子育て...の日々〜 | 2007/05/13 9:35 AM |
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| カノンな日々 | 2007/05/13 10:17 AM |
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| Akira's VOICE | 2007/05/13 10:42 AM |
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| don't worry!な毎日 | 2007/05/13 12:33 PM |
この映画を見て、... 「見て」と言うのすら間違いのように思う。 表面を眺めて、自分にはこれを見る資格が無い人間だと思った。 それはこの混乱については分かるし、通じ合えなさだってわかる。だけれど、いいやだからこそ登場人物のする行いの一つ一つの意味が全然わ
| もんく [40代の大学生/たまには映画も] | 2007/05/13 3:03 PM |
「バベル」を観てきました〜♪ モロッコを旅行中のアメリカ人夫婦、リチャード(ブラッド・ピット)とスーザン(ケイト・ブランシェット)。バスで砂漠を移動中、何者かに突然狙撃される。同じ頃、東京に住む聾唖の女子高生チエコ(菊池凛子)は、満たされない日常に
| 観たよ〜ん〜 | 2007/05/13 7:47 PM |
 BABEL  *内容に触れています*  予告編が終わり、暗闇と静寂が戻ったスクリーンから風の音が聴こえてくる。 「あ!『ブロークバック・マウンテン』だ・・」 その次に聴こえるのはアコギの音では なく、乾
| 真紅のthinkingdays | 2007/05/14 8:23 PM |
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≪ストーリー≫ 壊れかけた夫婦の絆を取り戻すために旅をしているアメリカ人夫婦のリチャードとスーザン。バスで山道を走行中、どこからか放たれた銃弾が、スーザンの肩を撃ち抜く。なんとか医者のいる村までたどり着くが、応急処置がやっと。彼は英語がなかなか通じな
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4月27日(金)◆424日目◆ 最初に言う。 点数は10点満点、いや、それ以上である! アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥの最高傑作!! 映画とは世界を見ることだ。 それをイニャリトゥは、 『アモーレス・ペロス』、『21g』の脚本家ギジェルモ・ア
|            | 2007/05/21 10:37 PM |
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| 銅版画制作の日々 | 2007/05/22 12:18 AM |
 公開前はいろいろな意味で評判だったけれど、いざふたを開けると反応は微妙な映画、バベルを見てきました。
| よしなしごと | 2007/06/10 12:12 AM |
解説: モロッコ、メキシコ、アメリカ、日本を舞台に、ブラッド・ピット、役所広司らが演じるキャラクターが、それぞれの国で、異なる事件から一つの真実に導かれていく衝撃のヒューマンドラマ。『アモーレス・ペロス』のアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督
| サーカスな日々 | 2007/09/23 11:00 AM |
 『私たちは、いまだ、つながることができずにいる―。 届け、心。』  コチラの「バベル」は、旧約聖書の"バベルの塔"をモチーフに、モロッコで放たれた一発の銃弾が世界中に影響を及ぼす様を描いている4/28公開になったPG-12指定のヒューマン・ドラマなのですが
| ☆彡映画鑑賞日記☆彡 | 2008/03/04 7:52 PM |
バベルはWOWOWで先月の中旬に録画していたのを鑑賞したけども 全体的に悪くは無いし理解は出来るが微妙な感じでスッキリしないね 内容はモロッコ&&の3カ国オムニバスをが繋ぐ感じだけど モロッコは兄弟&被害者の夫婦では被害者夫婦の子供達だったけど は
| 別館ヒガシ日記 | 2008/03/31 8:19 PM |
『バベル』を観ました『アモーレス・ペロス』、『21グラム』のアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督が、旧約聖書の“バベルの塔”をモチーフに、モロッコ、アメリカ、メキシコ、日本、それぞれの場所で孤独な魂どうしが織りなす愛と哀しみ、再生への希望の物語
| おきらく楽天 映画生活 | 2008/05/26 11:21 PM |
My Little Lover 音のない世界の歌詞や試聴、PVの視聴はこちらから。
| My Little Lover 音のない世界 | 2008/12/19 4:55 PM |
監督、アレハンドロ=ゴンサレス=イニャリトゥ。脚本・原案、ギジェルモ・アリアガ。
| erabu | 2009/02/20 3:17 PM |