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映画「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」
20世紀初頭のカリフォルニア。 石油採掘によって富と権力を得た男の狂気の生き様を描く。

鉱山労働者だったダニエル・プレインヴューは、その知識と生来の強気を生かし、石油採掘を始める。 石油の出そうな土地を買い上げ、油井を建てて採掘をするのだ。 時には幼い子どもを盾に哀れみを誘うような話もして、何もわからない大勢の村人から土地を安く買いたたく。 しかし、金儲けしか頭にない男は、誰のことも信用しないし、人の命さえなんとも思わない…。

映画はとにもかくにも、プレインヴューを演じるダニエル・デイ・ルイスの怪演に尽きる。 富と権力の全てを手に入れているようでいて、実は肉親も無く友人も居らず、孤独しかない男の狂気を、デイ・ルイスが文字通り体現している。 とにかく、出ずっぱりのデイ・ルイスの名演技あっての映画だ。

アメリカンドリームといえば今では一攫千金の代名詞だが、本来は「自由・平等・民主主義」に立脚する米国建国の理想だ。 ダニエルのしたことはまさしくアメリカンドリームの実現だが、自由も平等も民主主義もない。 あるのはただ、欲望のみだ。 

しかし、こうした負のアメリカンドリームも、現実の世界には多々あったはず。 明るいだけがアメリカンドリームではあるまい。アメリカが経済大国になったのは、裸一貫からのし上がった数々の「ダニエル」たちがいたからだと私は思う。 家族も省みず、経済成長だけを頼りに生きてきた日本のサラリーマン諸氏にさえ似ていると思うのだ。

しかし悲しいかな、いくら頑張って欲望を叶えても、自分ひとりでは孤独の穴は埋まらない。 誰のことも信じず、欲望を満たすための道具としてしか接することがない。 結局、富も名声も得たダニエルだが、幸せだったとはいえない。

映画はその虚しい顛末を語っているのだが、映画自体が私にはなんだか虚しいものであった。 21世紀の「ジャイアンツ」なんて語られることも多いこの作品だが、私はまったくそうは思わなかった。 もちろん力作であるとは思うが、重ねて書くが、全てはダニエル・デイ・ルイスの怪演による。 

ダニエルは主人公ではあるが、明らかにヒールとして描かれている。 
通常ヒールには対立軸があるはずだが、この映画にはそれがない。 あくまでもダニエルのあくどさだけで成り立っている。 正しい敵があってこそダニエルの強靭さ、悪さが目立つのに。 
そこが弱いのではないかと私は思う。

独立独歩の一匹狼であるダニエルに対して、同じような油井の会社のライバルはいるが、明確な敵ではない。

神父(牧師?どっち?)との精神の対立はあるが、彼もまた神聖な職にありながら金に飢え、偽善者として描かれているので対立軸としては弱く、むしろダニエルの合わせ鏡のようでしかない。 役者としても一枚も二枚もデイ・ルイスの方が上手で、そういう面から言っても敵ではないし。

ちょっともの足りない感じがしたのであった。

JUGEMテーマ:映画


★★★
| movie theater | 22:23 | comments(0) | trackbacks(1) |
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 『欲望と言う名の黒い血が 彼を《怪物》に変えていく…。』  コチラの「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」は、4/26公開となった欲望にとりつかれた人間の悲喜こもごもを描いたPG-12指定のヒューマン大河なのですが、観て来ちゃいましたぁ〜♪  NY、LAの批評家協
| ☆彡映画鑑賞日記☆彡 | 2008/05/24 10:57 PM |